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アスレチックスの対ダルビッシュ戦略で驚いたこと

対ダルビッシュで通算7勝1敗の圧倒的強さをほこるオークランド・アスレチックス。

Number Webの 『対ダルビッシュ通算7勝1敗の秘密。アスレチックスが徹底する「待ち」』 に興味深い記述が。

アスレチックスのメルビン監督曰く

打席では我慢強く、自制心を発揮する必要がある。手を出したくなる球があっても、序盤は打線全体として相手投手に球数を投げさせる。ただ、これは選手に教えるのが難しい領域の話で、全員が同じように出来るとは限らない。だからこそ、メジャーで教え込むというより、高校、大学レベルからもともと我慢強い選手を見つけて、獲得するようにしているんだ

待ち球戦略なんて今さら驚かないが、プロに入って教え込むのではなく、プロに入る前からそういう選手を探しているというのは驚きであり、アスレチックスらしさなのだろう。
まさに、マネーボール理論そのもの!

日米のキャンプでの練習の違い

日経電子版での田口壮氏のコラム第二回。
今回はMLBのキャンプについて。

MLBでは、レギュラーシーズンで162試合、ポストシーズンを入れると180試合前後の試合が組まれている。
日本と比べると過密日程で、仮に雨でも、試合ができるようになるまで何時間も待ち、流れたら翌日ダブルヘッダーを組んでゲームをこなしていく。

その分、キャンプは緩い。
当然、田口も1年目のキャンプではその緩さに驚いたという。

2002年、オリックスからカージナルスに移籍した私も練習が少ないのには面くらいました。いわゆる「全体練習」が短いのはわかっていましたので、あとは投球マシンを相手に打ち込もうと考えていたら、これが大誤算。チームでたった1台しかないマシンが壊れていて使えなかったのです。

壊れているのもどうかと思うが、何より1台しかマシンがないというのも驚き。

オリックス時代は全体練習が終わったあとに、2時間、3時間とマシン相手にカンカン打ち込むのが普通でしたから、不安でした。

振り返ってみると、キャンプから飛ばしていたら、とてもじゃないけれどもたなかったなあ、とわかったのです。

その後、田口はフィリーズやカブスへ移籍しているが、どのチームでもキャンプ中にマシン相手に打ち込むようなことはなかったとのこと。

シーズン中には練習の効率化のためか、ちゃんとマシンを用意してくれるのですが、キャンプではまず使いません。唯一のマシンが故障していたカージナルスで、誰一人不満の声をあげなかった理由もよくわかりました。

マシンを相手に体力を使うくらいなら、ほかの練習をする。どうしても打ち込みたければ、コーチや同僚に「ちょっと投げてよ」と一声かけて、投げてもらう。それがメジャー式なのでした。

「ちょっとくらいハードな練習で倒れているようではしょせんそこまでの選手」というのが、日本の伝統的な考え方だとすると、メジャーでは「そんなに長時間練習しなくてはならないような選手はしょせんそこまでの選手だ」となるわけです。

そこまで日米の哲学には差があるということか。

MLBの奥さま会・婦人会なるものについて

日刊ゲンダイの 『里田まいは大丈夫? 田口壮夫人が語るメジャー「奥さま会」の洗礼』 より。

メジャーには各チームに「Wives Group」と呼ばれる、婦人会が存在し、その活動がなかなか大変だという話。

頻繁に行われる球団主催の「チャリティー活動」では、選手に代わって夫人自らが球場内を周回。ファンに直接、サインボールなどのグッズを手売りする。球団主催のパーティーには夫と共に出席、そこでは社交性も求められる。

調べてみると、イチローの妻、福島弓子氏が募金集め活動に参加している写真が何枚か見つかった。
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日本ではこんな姿は見たことがない。
そもそも、もともと有名だった人でない限り、奥さんが表舞台に立つことはほぼないだろう。

3.11の時は、ツインズの婦人会が義援金を集めたほか、ハンカチやTシャツを販売しアメリカ赤十字を通じて被災者へ収益を全額寄付したことで話題になっていた。

チャリティ活動はまだいいと思うが大変そうなのがこれ。

年間数億円、数十億円を稼ぐ選手の妻たちが仲間内で派手なパーティーを開いたり、連れ立って高級ブランドを買いに行くショッピングツアーを企画することもしばしば。時には夫人らがお金を出し合ってチャーター機を手配、遠征先に乗り込むこともある。アメリカではメジャー選手の奥さんも「チームの一部」。身につける貴金属や服装も「身分相応」が求められ、それができなければ、横のつながりが強いメジャー夫人たちの中で浮いてしまう可能性もある。

合わない人は苦労しそうだ。
ふと、ドラマ半沢直樹での婦人会の集まりの様子を思い出した。

なお、田口壮の妻、恵美子さんの著作によると、選手がトレードで移籍すると、婦人会が移籍先の婦人会にその選手家族をよろしくと連絡を入れることもあるそうだ。

メジャーNo.1ストッパーと言っても過言ではない上原浩治

Nuber Webでの小川勝氏のコラム『上原浩治の制球力。~MLBで図抜けた「K/BB」「WHIP」~』より。

ここに、2013年米大リーグ セーブ・トップ10と上原浩治の投球成績比較表が載っているのだが、この内容を見れば、いかに上原が凄いかがよくわかる。

選手名(所属) 試合 回数 勝 敗 S 三振
――
四球
WHIP 防御率
(1)J・ジョンソン(オリオールズ) 74 70 1/3 3 8 50 3.11 1.28 2.94
     C・キンブレル(ブレーブス) 68 67 4 3 50 4.90 0.88 1.21
(3)G・ホランド(ロイヤルズ) 68 67 2 1 47 5.72 0.87 1.21
(4)M・リベラ(ヤンキース)    64 64 6 2 44 6.00 1.05 2.11
(5)J・ネイサン(レンジャーズ) 67 64 2/3 6 2 43 3.32 0.90 1.39
     R・ソリアーノ(ナショナルズ) 68 66 2/3 3 3 43 3.00 1.23 3.11
(7)A・リード(Wソックス) 68 71 1/3 5 4 40 3.13 1.11 3.79
(8)G・バルフォア(アスレチックス) 65 62 2/3 1 3 38 2.67 1.20 2.59
     S・ロモ(ジャイアンツ) 65 60 1/3 5 8 38 4.83 1.08 2.54
     A・チャップマン(レッズ) 68 63 2/3 4 5 38 3.86 1.04 2.54
(27)上原浩治(Rソックス) 73 74 1/3 4 1 21 11.22 0.57 1.09

リベラやホランド、ネイサンといった錚々たるクローザー連中を明らかに上回る数字を残しているのは誇らしい。ブラボー!

「勢い」だけの解説はもういらない

『NIKKEI MAGAZINE 20 NOV 2005号』より。

カージナルスの名捕手で現在解説者のティム・マッカーヴァーが野球の鑑賞法をまとめた著書「ベースボール・フォー・ブレイン・サージャンズ」によると解説者は試合三時間前に球場入りして取材すべし、とある。

同氏がよい解説の条件に挙げる項目を佐々木信也さんの信念と合わせたまとめたのが、こちらの五原則。

1.解説者は足で話せ
2.プロなら断定しろ
3.しゃべり過ぎるな
4.適度にデータを織りまぜよ
5.ヒューマンストーリーを忘れるな

またユニフォームを着たいから現場に気を使い、ヒューマンストーリーを知っていても喋らない解説者もいる。一部解説者にとってその席は腰掛け。

アメリカではどんなマイナーチームにも専属ブロードキャスターがいて、選手同様にメジャーの放送席を目指して、しのぎを削っている。日本のようにタレントが出てコメントすることはありえない。