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タグ : 長嶋茂雄 4件あります

長嶋一茂と映画「ナチュラル」

ノンフィクション作家である沢木耕太郎氏の作品に『彼らの流儀』というエッセイ(1991年に刊行)がある。

その中の「ナチュラル」という章は、はっきりとは書いてはいないが、立教大学の四年生時の長嶋一茂が主人公である。
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長嶋さんの松本匡史への教え

今日の日経朝刊、篠山正幸氏のコラムにて第一次長嶋巨人の時の、監督のユニークな指導法について触れられていた。
指導法自体はさほど驚く内容ではなかったが、記事内に 青い稲妻 の愛称で80年代に人気を博した松本匡史氏のエピソードが載っていたので、一気に興味が増した。
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十分間の首位打者<古葉竹識>

こちらも、「二人のエース」新宮正春著より。

まずは、昭和38年、長島と首位打者争いを演じているさなか、大洋戦でデッドボールを受け、残り13戦を棒に振った時のエピソード。

古葉が入院したときの打率は.339であった。この時点で長島は.345。
そういう微妙な状況なときに、古葉はライバルである長島にあてて手紙を書いた。
「自分はもうシーズン終了まで試合には出られないが、どうか長島さんは最後の最後まであの気迫のこもったバッティングで打ちまくってください。病院のベッドから、長島さんのご活躍を祈っています。」
古葉は、ライバルが張り合いを失って打率を低下させることを恐れていた。

受け取った側としては、励みにもなるだろうが、プレッシャーにもなるだろう。
デッドボールを受けたのが巨人戦じゃなかったのは救いだったのではないか。

古葉の人柄について。

古葉は、人前で決して怒鳴りつけることをせず、つとめて選手をたてた。遠征先の球場にはたいてい監督室という名の個室があったが、古葉は一度もその個室に足を踏み入れたことはなかった。選手といつも一緒にいて、「古葉さん」とさん付けで呼ばれる不思議な監督である。

今度は長島から祝電を受け取ることに。

昭和50年、初優勝をなしとげた時、その年最下位に沈み、胴上げの時にも逃げるようにダグアウトに駆け込んでいったという長島から祝電が届いた。
 
「ハツユウショウ オメデトウゴザイマス ニホンシリーズノゴケントウヲイノリマス ナガシマシゲオ」
 
古葉にはてのひらに載せた一通の祝電が、なぜかひどく重いもののように思えた。首位打者争いにしのぎを削り合った十二年前、古葉から送った激励の手紙も、受け取る側にとってはこの祝電のように重い意味を持つものだったかもしれなかった。

女房はドーベルマン(2) 3人の天才+新庄

引き続き、『女房はドーベルマン(野村克也著)』より

今回は、野村が野球生活で出会った三人の天才について。

 
一人は南海時代の同僚でもある広瀬叔功。
もう一人は、イチロー。

イチローは走攻守すべてに後光がさすほど輝いていた。イチローの才能は野球のあらゆる面で突出していた。しかも長嶋のようにファンに魅せるプレーを常に心がけている。バッターのタイプとしても長嶋に似ている。イチローの打席には駆け引きや、勝負のあやがない。ピッチャーが投げたボールに対して、感覚だけで打っていると思える。
配球を読まなくても体が反応して打てるのだ。典型的な天才である。だから試合後の談話に面白味がない。

今となってはTV等で野球論を語ることも少なくないイチローだが、その内容に「面白み」があるかといえば確かに違うかもしれない。凡人からすると、彼の異次元さを感じるしかないからだ。

1995年のヤクルト対オリックスの日本シリーズ。
2年連続首位打者だったイチローを何とか抑えようと知恵を絞っていたヤクルト陣。

日本シリーズでオリックスと対戦する前、スコアラーは、イチローに弱点はない、攻略法は見つからない、打たれるものと思ってくださいと言った。徹夜でビデオをみても、どのコースもどの球種も対応できることが分かった。
 
そこで変に小細工せず、インコースをどんどん攻めることを公表することにした。テレビやスポーツ新聞を通じて、自分と古田、投手全員がイチローの弱点はインコース高めと広言した。専門的に言うと、打者に内角意識をもたせることは、打撃面において自軍にとって有利なのだ。プライドの高いイチローは内角高めを打とうとすると読み、内角高めには投げるもののボール球しか投げず、そうするとイチローはボール球に手を出し凡打した。
 
しかしこれが通用したのは2戦目までだった。

なお、このシリーズのイチローの成績は以下のとおり。

第1戦 4打数1安打1三振
第2戦 3打数0安打1三振1四球
第3戦 3打数1安打1打点1三振1四球
第4戦 6打数1安打1三振
第5戦 3打数2安打1打点1四球1本塁打

最終戦でマルチ安打、本塁打も打ったもの、トータル19打数5安打(.263)に終わっている。

 
残された、最後の天才の一人は、長嶋茂雄。
長嶋もイチローと同じように、体が反応して打てるタイプだと言う。

長嶋にはささやき戦術がまったく効かなかった。
ささやきかけても、まったく関係のない言葉が返って来る。
王はちゃんと答えてくれ、会話になる。
しかし、直後に精神統一をはかって集中力をピークにもっていける。

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天才3人からはやや外れるが、新庄剛志について。

新庄はイチローと違って弱点が多い。

とくに日本では選球眼の悪さが致命的だった
頭の上のボールもワンバウンドも振る。
しかも日本のピッチャーはカウントが不利になっても、まともなストライクを投げない。

しかし、メジャーのピッチャーは不利なカウントになると間違いなくストライクを投げてくる。
配球がシンプルで読みやすい。新庄が苦手とするフォークを得意とするピッチャーもいない。
もともとも足と肩の強さ、守備のうまさはメジャー級。
彼が活躍することはある程度予想がついた。

新庄は基本的に、考えて野球をするタイプではない。
負けん気は人一倍強く、目立ちたがり屋。
そんな新庄を理論や理屈で納得させようとしてもダメ。聞く耳はあっても理解力がない

言われたい放題である。

なお、新庄にピッチャーをやらせた理由は2つあると。

1つは下半身の重要さを自覚してほしかった。
もう1つはピッチャーの立場に立って打者を考えてほしかった。

新庄に、野村の意図は果たして伝わったのだろうか。