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野村ノート(4) 打者のタイプ

野村ノート/野村克也著(小学館文庫) 』より。

すべての打者が共通してもっているテーマが3つある。

1.変化球への対応
2.内角への苦手意識の克服
3.特殊球への対応

1.については、緩急の組み合わせ及び、ゆっくりしたフォームからピュッとキレのいい球が来る投手や、山本昌のように一見豪速球投手のようなフォームなのに来る球は技工派という投手の場合、変化球がやっかいになる。

3.については、フォークの他にチェンジアップや、内角に食い込むシュート、そして150kmを超えるストレートも含めてもいい。

このテーマから生じる打者のタイプを4つに分類すると

A.直球に重点を置きながら変化球にも対応しようとする
B.内角か外角、打つコースを決める
C.右翼方向か左翼方向か、打つ方向を決める
D.球種にヤマを張る

A.で常に高い結果を残せるのは、イチローのほか、松井秀のような天才タイプのみ。
外国人選手は見逃し三振を恐れないので追い込まれるまではA.追い込まれるとD.というパターンが多い。

B.は強打者がとることが多い。また無死二塁や、無死一二塁などの進塁打が強いられる場面でもとられる。

C.はいわゆる騙し。引っ張ると見せかけて逆方向を狙う。元木が代表例、バッテリーは狙いを絞りづらい。阪神の桧山もケースによって使う。

いい打者であればあるほど、基本はAでも状況に応じてタイプを使い分ける。それをどう読み取り、ついていくかが捕手に求められる高等技術。
CとDは打席に入る前に決めていることが多いが、Bは無意識のことも多い。

キャッチャーとして一番嫌なタイプはDタイプ。
仮にヤマが外れて三振をとってもうれしいのはその一瞬だけで、すぐに不安にかられる。次の打席にも影響が残る。