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斎藤佑樹(2) プロに入って

Number 774号 ルーキー秘話。~プロ野球大型新人伝説~(2011年3月10日発売) 』より。

甲子園で勝ったこと、神宮で日本一になったことは、今の自分の支えにはなってはいるが、今の自分を励ましてくれるものではない。今はもう、とにかく上しか見てない。

打たれたシーンはあまり覚えてない。抑えたシーンのほうを覚えている。たとえばホームランを打たれて負けたとしても、あの一発で負けたというふうには考えない。むしろ、あの一発がなければ勝てたと考える。別に、そう思おうとしているわけではなく、ホントに思っている。

こういうものを目指しているという具体的なイメージを持って、周りのことをすごく考える。自分のことももちろん、自分が結果を残したらどうなるのかという周りの反応を考えて、ならばどういうふうに結果を残していくか。そういうシナリオをいろいろと考えている。

自分はプロに来た。ここは日本のプロフェッショナル。そこで通用するとか、しないって決められるのは自分だけだと思っている。

アドバイスをもらっても、この人がそう思ってるなら、その意見に合わせればいいって思う。でも、実は合わせてない。最後はやっぱり揺らがない。
別にフォームが良くないから勝てないわけでもないし、フォームがメチャクチャであっても、勝てばそのフォームは通用したことになる。だから、フォームについては、いろんな声が耳に入ってきても、そういう声に対して、そうかもしれないというふうには全然、思わない。今はこれでいいかなと思っている。いずれ、もっと良くしなくちゃいけないところや、直すべき点は何ヵ所かはあると思うが、徐々に何年かかけてやっていければいいなと思っている。

最近、カッコいいなと思うのは、カッコつけてないカッコよさ。高校生ぐらいまでは、物静かでクールな人のことをカッコいいと思っていた。でも今は、明るくて、誰にでも気を遣えるような、そんな人がカッコいいなと思う。

クールに見られるのは心地いい。それが便利なときがある。

斎藤佑樹(1) 高校・大学時代

Number 774号 ルーキー秘話。~プロ野球大型新人伝説~(2011年3月10日発売) 』より。

小さいころの野球は、”おもしろい”。楽しいというふうには感じなかった。楽しかったのは、やっぱり高校3年の夏と、大学4年の秋の野球。やっぱり、結果を残していくことで世の中が注目してくれるんで、結果を残していくときが一番、楽しい。

単純に、人よりたくさんの苦労をして、よりよい結果を出すことに快感を覚える。高校のときは、高校2年の夏まで苦労をしてきて、そこから3年の一年間、頑張ってやってきたことの結果を出せた喜びだった。大学のときは1年、2年、3年と苦労が増えて、最後に結果を出せたことへの喜び。これはもう、すごく快感だった。

中学生まで野球を本気でやってきたつもりだったが、でも、本気の野球は知らなかった。早実に入っても、最初は何も背負っていなかったと思う。自分中心で、上だけを見ていた。早くエースになりたいという気持ちだけ。当時は、自分自身がプロ野球で活躍するためにどういうシナリオを描いていくかということばかりを考えていた。

甲子園では後先も考えず、怖いもの知らずだった。ただ、自分がうまくなりたい一心で、ノーマークの状態で勝ち上がった。優勝まで、邪魔するものは何もなかったという感じだった。

甲子園のことはできすぎだ、本当の自分じゃないって自分に言い聞かせていた。自信はあった。でも、できてるうちは「できすぎだ」って思うようにしていた。

大学1年のときはいろんなことが、あまりにも簡単だった。しかも、大学1年でトップを見たから、もうそれ以上はなくなってしまった。

3年になって、そのまま行けばよかったのに、「このままでいいのか」って考えてしまった。今後10年、15年の野球人生、これでいいのかと考えて、新しいことにトライしてみた。そこでちょっとブレーキを踏んでしまったという感じ。

もっと簡単に考えればよかったという思いはある。今は、完全じゃないけど、取り戻せた感覚はある。