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井端弘和のターニングポイント

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エキサイトレビュー「頼りになる2番打者、井端弘和の強さの秘密」より。

2013年の開幕前の時点で、これまで出場した1611試合のうち、2番で出場した試合は1400試合を上まわるほどの、2番打者中の2番打者である井端。

井端を鍛え方次第で優れた2番打者になるかもしれないと目をかけたのが、当時の中日二軍監督だった仁村徹。自身も2番打者として職人技とも言える流し打ちを得意としていた仁村は、その右打ち、そして送りバントなど、自分の持っている2番打者としてのイロハを井端に伝えていったという。

その仁村との驚くエピソードがこれ。

井端がある試合でホームランを打ち、喜んでベンチに戻ったとき、ベンチ裏に井端を呼んで思いっきり殴ったのだ。

「必死になって身につけている2番打者としての技術をおざなりにするんじゃない。いま好き勝手にバットを振り回していたら、これまでやってきたことがすべて無駄になってしまうんだぞ。そのあげく、せいぜい控えの守備要員で終わってもいいのか」
仁村の拳にはそういう教えがこもっていたと井端は思ったという。

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逆に面白いのが、落合が2004年に監督に就任した時の話。
落合は井端に対し、「おれが右打ちしろというサインを出さない限り、右打ちはするな。チャンスのときは4番になったつもりでいけ」という指示を送ったという。

当時井端はキャリア7年目。既に実績を残していたからこそ右打ちの癖がなかなか抜けなかった。そして右方向へ打球を放つと、それがヒットであってもアウトであってもベンチに戻るたび、「なんであっちに打ったんだ?」と監督から問いつめられたという。

そして、ある試合で、井端はついにサードゴロで凡退する。
それに対し落合は、試合後記者達に対して

今日は井端のサードゴロが一番の収穫といえば、収穫だな。意味? ああ、君たちはわからなくて結構

とコメントしたのだ。

井端曰く

右打ちしなければならない条件のある場面では、そういう2番の仕事をしなければいけない。でも、それ以外の場面だったら、左へ引っ張ったほうがいいこともある。チャンスも膨らむし、点も入る。

あの打席ではセカンドゴロではなくサードゴロを打つことができた。

落合さんに教えられた打撃ができるようになっていたわけですね。こういうことを続けて行けば、自分もチームも、次の段階へ進んでいける

この記事は、スポーツライター赤坂英一氏の著作「2番打者論」のレビュー記事。この本が読みたい気持ちがうずかずにはいられない。

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