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日本一の三塁コーチと呼ばれる高代延博の方法論

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Web Sportivaの高森勇旗氏のコラム『「日本一の三塁コーチ」高代延博が阪神を変える』より

チームの強さを一目で判断するにはどこに注目するかというテーマに対して、高代はこう言う。

チームの強さはシートノックと走塁を見れば分かる。
 
クロスプレイでのあと一歩、この大切さをチーム全体で共有しているかどうかは、ランナーのセーフティリードの幅、第2リードの距離を見ればすぐに分かる。シートノックにしても同じ。一球をいかに大切にしているか。チームの文化、それがいかに徹底されているかが一番に表れるところやからね。

高代が務める三塁ランナーコーチというポジションは、1点を奪う大事な判断を任される場所であり、技術や経験、決断力など様々なものが求められる。作戦のサインを出す役割も担うが、野村克也に、「高代のサインだけは見破れない。分からん」と言わしめたという。

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ノックのうまさでも定評があり、以下の伝説が残っている。

広島カープのコーチ時代、北別府学が「5球ノックを打って、何球レフトポールに当てられるか勝負しよう」と挑んできた。勝負を受けた高代氏は2球連続でポールに当て、たまらず「ライトポールに変更しよう」と言った北別府氏をあざ笑うかのように、これも1球で当ててしまったのだ。3球連続で当てられた北別府氏は、勝負することを諦めたという。

2006年にフルイニング出場の世界記録を更新した阪神の金本は、その記者会見で、「広島時代に大きな影響を与えてくれた3人」の名を挙げたが、「守備と走塁を根気よく教えてくれた人」として高代の名を挙げている。

守備はセンスでなく、教え方によって必ずうまくなるというのが持論。

ポイントは”線”。ボールをキャッチするポイントは一点じゃない。捕る前からずっとグローブの中身がノッカーに見えているヤツは、”線”でボールを捕れる。捕る瞬間になってグローブの中身が見えるヤツは”点”や

今シーズンから阪神のコーチに就任したが、当然ながらコーチも努力しないといけない。
オフの間、高代は自宅近くでノックバットを振ることを日課としているとのこと。

ノックバットはメーカーに頼んで特注しており、重さはずっと変わらず525グラム。2、3グラムの違いも手に持っただけで分かるという。

秋季キャンプでは1日3000スイング。迂闊にも手のマメが潰れてしまったとのことで、春はそうならないように振り込んでいるとのこと。

 
なお、上の記事とは別の話だが、昨年中日を引退した山崎武司は、その著書の中で、「監督に媚を売る・権力にものを言わせる・選手目線で対話できない」指導者として高代の名を挙げ、当事確執があったことを記している。

コーチとしての技術では評価は高くとも、人間関係は一筋縄ではいかないということか。それとも単純に山崎との相性が悪かっただけか。「人」の仕事は難しい。

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